ORIYAMAKE

秋田県北秋田市・森吉山麓モロビの里に生息しています

母子家庭に冷たい地域から消滅する

3月11日 日本総合研究所の藻谷浩介主席研究員 講演メモ

先日、北秋田市のお隣、五城目町ふれあい館で開催された「五城目里山を活かしたまちづくり」講師:藻谷浩介氏の講演を聞いてきました。(主催:五城目町地域おこし協力隊)

 

藻谷さんはベストセラーとなった「里山資本主義」の方。歯に衣着せぬ物言いで人気があるということで、猛吹雪の中で遭難しつつも行ってきました。夜7時からの講演ということで、平日にも関わらず150名もの集客があったようです!夜おそくの講演は仕事を休まなくてもいけるのでとてもとても有難いです。

 

さて、講演内容を少しご紹介させてください。

まず、地域活性化とは何かということ。交通のインフラを整えることではなく、企業を誘致することでもない。地域活性化とは「若者が戻り、子どもが生まれ、人口が安定すること」これにはすごく同意しました。子どもの減少は、社会の減少である。昔は年間5兆円だった国のエネルギー費も現在では年間30兆円にまで膨らんでしまっている。そして、貯金が消費にまわらず循環していないという問題点も挙げられていました。

 

地域に若者が戻り、子どもが生まれ、人口が安定するために重要なことが2つ。

一つ目は「教育とIT」、そして二つ目が「エネルギーと食料の自給」です。

それは秋田県ならば可能であるともおっしゃっていました。食料自給率が100%を超えている県は少ないとのこと。帰宅後に調べてみると、自給率1位は北海道、2位が秋田でした。やはり食が豊かなことは第一条件のようです。さらに、エネルギーに関しては風力と水力でまかなうことが可能ではないかというお話。

そこで作った電気を使い、水を分解して、水素で農機具や車を走らせるというところまで行くのに10年はかからないということで、秋田のエネルギー革命に今からわくわくドキドキです。

 

次に気になったフレーズが「若者は年寄りの原材料」という言葉。私自身も30歳を超え、若者を売りにできなくなってきている状況で、考えさせられました。現在、仙台や東京で立ち行かない状況になっているのは、昔に若者を全国からかき集め過ぎたせいだともおっしゃっていて、若者を集めるだけではなく、その次をしなければこうなってしまうという教訓として心にとどめておきたいと感じました。

 

また、今検証中の仮説として「母子家庭に対する親切の度合い」が今後の地域の発展に強い影響を与えるのではないかという話が最も重要だと思いました。

母子家庭に親切なほど、子どもが増える。それは近所の助け合いがあり、子どもは個人のものではなく、地域のものだという認識があるからということでした。西日本では概ねその傾向があり、事件が起きたときにも「その地域はなにをやってたんだ」となるが、東日本の場合は「その親はなにをやっていたんだ」と個人の責任だと思っているところがあるということで、私の近所にも母子家庭があるため余計に重たい言葉となりました。

 

そして、地域活性化に成功している例として長野県の下條村秋田県大潟村が挙げられていました。大潟村は特殊な例と前置きしつつも、特徴は「まじめに農業をやっているだけ」と会場からは大きなうなずきが起こりました。まじめに農業をやっているだけで、若者が戻って来て、子どもが増えている状況だと聞き、とても勇気をもらった気がします。たしかに、今は親が帰ってくるなと言っている状況が少なくありません。農業では飯が食えないから、生活が成り立たないから都会で暮らしなさいと皆言っています。それはもう辞めなければならないと思いました。自分の仕事に誇りを持って取り組み、地域全体で子育てに積極的になれば、子どもは増えるのです。

 

最後に、お金の良い使い方を聞いて講演会は終了しました。お金をよそに払うと人口が減るという考えてみれば当たり前のことを再認識させていただきました。母子家庭にお金がいくような使い方が一番良いお金の使い方だそうです。母子家庭が最も地元でお金を使うという根拠の上に成り立っている言い分とのことでしたが、私自身ももっと地元で地元のものにお金を使う、そしてさらに貯金が趣味でない人にお金を渡せるように考えて使っていきたいと感じました。

 

長時間の講演でしたが、あっという間でまた聞きたいと思えるような講演会でした。